ピーマンより大きくて、目立つ分だけ叩かれやすい? 韓国産パプリカから基準を5倍超過した農薬検出(2012)
ごらんいただきまして、どうもありがとうございます。
今回は、韓国産パプリカから基準値を5倍超過した農薬が検出されたという、2012年夏の事案を紹介します。
ピーマンよりもはるかに大きい柄が災いしてか、ネット上では危険視する言説をよく見かけます。はたして、それほど危ないものばかりが出回っているのか。
日本国内市場の9割強までが、韓国産などの輸入品であるという
2025-06-11付の記事に続き、2013年およびそれ以前の国内報道も調べてみました。
やはり、食品事故などの報道はあまり見つかりませんでした。
(厚労省サイトで違反事例を調べれば、いろいろ出てくると思いますので、気になる方は、そちらも参照してください。)
韓国産パプリカから農薬が検出された事例
【回収終了】韓国産パプリカから基準の5倍の農薬 - エキサイトニュース
リコールプラス 2012年7月19日 14時46分 (2012年8月8日 15時13分 更新)
韓国より輸入した生鮮パプリカから、自主検査で基準値(0.01ppm)を超える0.05ppmの農薬「フルキンコナゾール」が検出されたため、回収・返金する。検出量から判断して、通常の喫食では健康への影響はないと考えられる。(R+編集部)
【発 表 日】2012/07/17
【企 業 名】IPM西本株式会社
しじみから毒性強い農薬…韓国輸入食品に潜む危険 〈AERA〉|dot.ドット 朝日新聞出版 (更新 2013/11/18 16:00) ※AERA 2013年11月25日号より抜粋
12年11月から今年10月までの1年間、韓国からの輸入食品の違反事例をまとめたリストによると、生鮮パプリカやとうがらしからはジフェノコナゾール(殺菌剤)、活しじみからはエンドスルファン(農薬)、高麗人参茶からは基準を上回る細菌…など、様々な品目から多様な有害物質が検出されている。。
*厚生労働省公表の2012年度食品衛生法違反事例:違反件数は1千件超。中国221件。韓国37件7位。違反率は中国0.22%、韓国0.45%。ジフェノコナゾールはマウスの実験で肝細胞がんなどが認められ、エンドスルファンは急性毒性が強い。
厚生労働省による輸入検査強化
厚生労働省のこれまでの尽力もあって、韓国産パプリカの違反事例が減っているのだと考えたいです。
厚生労働省
韓国産パプリカに対する輸入検査の強化について 平成15年4月16日
輸入食品に対する検査命令の実施について(韓国産パプリカ) 平成18年1月30日
また、韓国メディアの報道を読んでみても、韓国所轄官庁による生産農家への指導は、農薬基準超過の際には連帯責任的な処分になるなど、なかなかに厳しいようです。
なお、殺虫剤「フロニカミド」については、2012年に日本が残留基準値を緩和しています。
日本が農薬の残留基準値を緩和、韓国「輸出拡大に期待」 2012/06/25(月) 10:33:53 [サーチナ]
韓国農村振興庁は25日、農作物に使用される殺虫剤「フロニカミド」の残留基準値を日本が緩和し、14日付で告示したと発表した。複数の韓国メディアが報じた。
残留基準値の緩和を受け、韓国では日本向け農産物の輸出拡大に期待が高まっている。
同庁は、「日本が韓国の意見を反映し、フロニカミドに対する残留基準値を0.4ppmから2ppmに引き上げると告示した」と明かした。
フロニカミドは、アブラムシなど吸汁害虫の防除剤で、既存の殺虫剤に抵抗力を持つ畑に対しても優れた効果を発揮する。これまで日本が設定していたフロニカミドに対する残留基準値は厳しく設定されており、韓国産パプリカや唐辛子などから基準値を超える農薬が検出されるケースが多かった。
参考報道記事
韓国輸入食品マグロから大腸菌、ビスケットから毒物 〈AERA〉|dot.ドット 朝日新聞出版 (更新 2013/11/26 16:00) ※AERA 2013年11月25日号より抜粋
【池原照雄の単眼複眼】「スマート工業団地」の先進事例に…トヨタ東日本などが宮城で運営開始 | レスポンス 2013年04月17日(水) 11時00分
*「ベジ・ドリーム栗原」:豊田通商グループが運営する野菜工場
>ベジ・ドリーム栗原の野菜工場は、パプリカの専門拠点。国内では単一工場で最大規模となる年315tの生産を目指している。
>同社は国産パプリカのほぼ半数のシェアをもつ最大手だが、国内総市場の9割強を占める韓国産など輸入品にはコスト競争力で劣っている。
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