人ばかりか梨にまで伝染病が広がる韓国 「火傷病」の発生で、日本・オーストラリアは韓国産ナシの輸入を禁止
国内の大手スーパー店頭でも、最近は見かけることがある韓国産梨のニュースです。
日本の一般消費者が生食する機会はまだ少ないでしょうが、韓国産食品の原料などとして使われることは多いかと思われます。
梨は、キムチの漬け汁のなかにも入れられることがありますし、焼肉の漬けダレの材料としても使われているので、意外と身近な存在になっています。
MERSに関していまだ韓国への渡航が制限されていないなか、果樹防疫に対する対応には素早いものがあります。
FOCUS-ASIA.COM 6月18日(木)22時37分配信
18日の韓国・聯合ニュースによると、韓国の果樹園で伝染病の火傷病が発生、日本やオーストラリアが韓国産ナシの輸入を禁止した。
韓国農林畜産食品部の発表によると、京畿道安城市の果樹園のナシで先月、火傷病が発生した。その後、全国のリンゴ、ナシ農家を調査した結果、安城市と忠清南道天安市の40の果樹園35.2ヘクタールで、火傷病の発生が確認された。
火傷病は、リンゴやナシの木に感染すると、葉に黒褐色の病斑が出て、枝が黒く変色して枯死する。昆虫や風雨によって伝染するが、人間には影響しない。韓国で発生するのは初めてだという。
火傷病の発生を受け、日本は今月1日、オーストラリアは5日にそれぞれ韓国産ナシの輸入を禁止すると通知した。
農林畜産食品部の関係者は「輸出割合が高い台湾と米国はまだ輸入を禁止していないが、相手国の動向を継続的に把握し、積極的に交渉して農家の被害を最小限に抑える計画だ」と述べたという。
同部は17日までに発生した果樹園25.4ヘクタールの果樹を根こそぎ地中に埋める処分を行い、残る果樹園でも来週中に埋却処分を完了する予定だ。同時に、火傷病発生の原因と感染経路を調べている。
(後略)
火傷病とは
『国立研究開発法人 農研機構』サイトより 果樹研究所 > 火傷病
火傷病(かしょうびょう)は植物病原細菌が植物に感染して発生する病気です。
果樹では、セイヨウナシ、ニホンナシ、リンゴ、ビワ、マルメロ、鑑賞植物では、ピラカンサ、サンザシ、コトネアスターなどのバラ科植物に火傷病が発生します。
火傷病は、北アメリカ、ヨーロッパ、北アフリカ、中近東、ニュージーランドのセイヨウナシやリンゴの果樹園に発生して、大きな被害を与えています。
しかし、幸いなことに、火傷病は日本では発生していません。一度発生すると防除が難しく、大きな被害となる火傷病を防ぐには、その侵入を防止し、定着させないことが一番です。
日本への韓国産梨輸入の現況は
* 2012年:輸入量 約47.0トン 輸入額 約718万円
* 2013年:輸入量 約78.2トン 輸入額 約1,907万円
* 2014年:輸入量 約84.9トン 輸入額 約2,030万円
* 参考:梨類生産量(2012) 1 位:中国 1,610万トン(68.28 %) 7 位:韓国 39万4,596トン 10 位:日本 29万9,000トン (出典:FAOSTAT)
『財務省貿易統計』、『果物ナビ』(ナシ > ナシの輸入先と輸入量)サイトによる
イオングループを通じて日本に流通する韓国産梨
韓国農協 イオン通じ新高梨を初めて日本に輸出 聯合ニュース 2014/04/03 15:22
(記事概要)韓国農協中央会は、イオングループを通じて、新高梨を日本に初輸出する。来週からイオングループで販売予定。1月に韓国農産物の販売協力に合意してからの初めての成果。
新高(にいたか)は、日本の品種
『果物ナビ』サイトより ナシ > ナシの種類
新高(にいたか)
新潟県の「天の川」と高知県の「今村秋」を交配し、それぞれの地名を取って1927年(昭和2年)に「新高」と命名されました。サイズは平均450~500g程度で、大きなものでは1kgにもなるビッグサイズの赤梨です。酸味が少なく、みずみずしく風味豊かな甘さを持ちます。特に高知県など温暖な土地で栽培されたものは糖度が高いようです。店頭に並び始めるのは9月上旬頃から。
■記事後記
Twitterで、韓国時事を扱っている巨大ブログ運営者のかたなどから、またフォローをいただきました。みなさま、ありがとうございました。こりあの食卓 (@aramitama660) | Twitter
(更新:2015.06.20)
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